新海誠監督による2019年最新映画「天気の子」。
3年前に放映され、大ヒット&数多くの賞を受賞した「君の名は。」の次作という事で、期待大で観てきました!
そんな「天気の子」を30代オッサンが真面目に真剣にネタバレ感想を書いてみました(笑)
若い子たちでは気付けない、30代既婚子供ありのオッサンでしか気付けない感想を真剣に書いたので、こんな捉え方もあるんだと感じてください♪
この記事の目次
天気の子 ネタバレ感想の前に
はっきり言いましょう。
天気の子をまだ観ていない人は、絶対にこの先を読むべからず!
天気の子は、ネタバレを観てしまうと感動が半減します。
映画館へ観に行く前に読みたい気持ちは分かりますが・・・
- 青春
- モラトリアム
- 年上への恋愛
- 日本神話
このキーワードに少しでもピクリとしたなら大丈夫。絶対に面白いから安心してちゃっちゃと映画館へ観に行ってこい!
むしろ最大の感動を味わうためにも、この先は読んじゃダメ。
この先は、映画を観た後に感想を言い合うのを楽しむ場です。
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よし、OKですね?ちゃんと観ましたね?
では「天気の子」キャラクター別ネタバレ感想、一気に行きますよ〜!
天気の子 キャラクター別ネタバレ感想
主人公 森嶋帆高

離島の閉塞感に息がつまり、勢いで東京に出てきた16歳の主人公。
しかし東京に来るも当然未成年のためバイトも見付からず、偶然東京行きの船で出会った須賀に拾われライターの仕事を手伝う事になる。
バイトが見付からず途方に暮れていた際に偶然拳銃を手に入れ、陽菜を救うために発砲すること&家族が捜索願を出した事で警察に追われる事となる。
陽菜と出会い、100%の晴れ女という事で「100%晴れ女」サイトを作り依頼を受ける。
しかし、100%晴れ女として晴れにしていく事で、陽菜が人柱として空へ攫われてしまう。
さらに自身は家出の捜索願と、陽菜を救う際に発砲した事で警察に追われることに。
須賀、夏美、凪の協力で警察から逃げ切り、無事空へ。
「陽菜を救うか?」「東京の異常気象を救うか?」で陽菜を選ぶ。
陽菜を救った後は警察に捕まり保護観察で島から出れない。
映画のラストでは高校を卒業後、大学で東京に出てきて陽菜と再開する。
うん、青春ど真ん中の主人公。
自分が何者なのか?何ができるのか?その葛藤から、閉塞的な島を飛び出し東京へ。
そして須賀と出会い、陽菜と出会い、恋に動いていく。
若さゆえの勢いが上手く表現されていて、観ているこっちも「行け〜!!!」と応援したくなりました^^
ヒロイン 天野陽菜

本作のヒロインで、祈ることで100%晴れにする事ができる15才の晴れ女。
母親が危篤で入院中にひょんな事から神社に吸い寄せられ、空の人柱となってしまう。
母親が死後、弟と2人暮らし。しかし2人とも義務教育の年齢のため、保護観察委員からたびたび施設に入るよう言われている。
生活のため、年齢を詐称しマックでバイトしていたがバレてクビに。歌舞伎町のホストに勧誘を受け迷っていた時に帆高に救われる。
その後穂高の提案で、サイトを作り晴れ女として依頼を受け続ける。
気づいたときには手遅れで、現実世界から空へ連れて行かれる。
穂高が救いに空まで来てくれ、穂高を選ぶことで現実世界へ戻る。
その後は弟の凪と一緒に生活をしていたよう。
ラストシーンでは穂高と再開を果たす。
うう〜ん、今作では陽菜オンリーのシーンもセリフも少ないので、感情が読み切れませんでいた。
そのためイマイチ感情移入ができなかったです。なぜ体に不調が出ているのに晴れ女を続けたのか?
母親がなくなった後にどういった経緯で凪と2人で暮らしているのか?
ここがシーンとして描かれていたらもっと感情移入できたんですが。。。
ここは原作を読んで補完して理解するしかなさそうです(汗)
ヒロインの弟 天野凪

小学生ながらもモテまくり、すでに2人目の彼女がいる。
陽菜の100%晴れ女業を穂高と一緒に手伝い、穂高を応援するようになる。
クライマックスでの「ふざけるな!姉ちゃんがいなくなったのはお前のせいだろう!」と言って穂高を救いに来るシーンは感動。
セリフは帆高を攻めているのに、心と行動はまっすぐに「姉ちゃんを救いにいけ!」と言っているのが伝わってきて思わず泣きそうになりました。
「大人」とは? 須賀圭介

最愛の妻を一年前に亡くし、子供も養母に取られた男、須賀。
今作でもっとも名言が多く、小栗旬の渋い声が相まってオッサンは感動間違いなし。
東京で行き場のなくなっていた帆高を雇い、事務所に住まわせライターの仕事を手伝わせる事に。
帆高が警察に追われ、事務所から出て行かせた時に夏美に言ったセリフ。
「人間歳取るとさあ。大事なものの順番を、入れ替えられなくなるんだよな」
これは名言。娘の養育権を取り戻す準備がようやく終わるタイミングで、娘を取るか帆高を取るかで娘を取った須賀。
しかし、警察が帆高が陽菜のために逃げ出したと聞いた時の老警察とのやり取り。
「大丈夫ですか?」 「はあ? なにがです?」 「いや、あなた今、泣いてますよ」
すべてを捨ててでも愛する人へ走っていく帆高を見て、最愛の妻を亡くした自分と重ねて知らない間に泣いていた須賀。
そして、クライマックスでは警察へ行くよう帆高を説得していたのに、警察が帆高を押さえつけると感情が爆発し、帆高を救います。
「俺以外が帆高に触るんじゃねぇっ!」
完全に自分と帆高を重ねてのセリフ。
事故とはいえ、最愛の妻を救えなかった自分。さらに忘れ形見の娘も守りきれていない自分の不甲斐なさに公開する自分。
それに対し、まっすぐ陽菜の元へ行こうとする帆高。
「大切な人の所へ行く」。自分ができなかった事を帆高には実現して欲しいという想いからのセリフですね。
子供と大人の間 夏美

叔父である須賀を手伝う女子大生。
ナイスバディな容姿から、最初帆高は須賀の愛人と勘違いするほど。
就職活動中だが連敗中のモラトリアム真っ最中。
就活で大人にならなければいけない、と思いながらも。。。
晴れ女の噂を観て現実的な話をする帆高に「つまらない大人になるよ」、
事務所から帆高を追い出した須賀を「だっさ。加齢臭が伝染るから近寄らないで」とバッサリ、
そして警察から逃げ出した帆高をバイクの後ろに乗せて逃走し、「行け〜、帆高!!!」と応援したり、
と子供から大人になる最後のモラトリアムの葛藤を見事に体現したキャラクターです。
天気の子 オッサンの感想まとめ

三行で感想をまとめると。。。
帆高と陽菜と青春どストレートして、
夏美がモラトリアムを体現して、
須賀がストーリーに深みを持たせた映画!
です。
特に須賀はオッサンの心にはどストレートに響きます。
特に既婚者で子供もいる人は、自分を須賀に重ねずにはいられないはず。
そしてその涙の意味や、帆高を止めながらも進んでいけ!というセリフに出ない感情も理解できて、ストーリーの深みがグッとまします。
おそらくこの深みに気付けるのは、本当の大人のみ。
子供には分からない感情なので、既婚者・子供ありの人にはぜひ観て欲しい!
って事で、天気の子のネタバレ満載の感想でした。
映像は相変わらず圧巻の綺麗さなので、ぜひ映画館の大スクリーンで観てきて下さい♪